――十夜―― 耳に…というより… 頭の中に響いてくるような声だった。 ――――『助けて…』、 それはあまりにか細く儚い声で… けれどあまりにも胸を打つ必死さで… …彼女は俺に訴えた。 行こうと決めたのは 直感と 祈咲によく似た声のせい――