餓えた獣そのままの目が暗闇で光ってるけど…後ろに下がりそうな足をグッと踏ん張った。
「お願い…です…。
もう、止めてください……!」
お腹に力を込めて言ったはずなのに、声は思いの外小さく…震えていた。
「……馬鹿馬鹿しい。
まだそんなことを言っているのか…。
そんなに命が惜しいか?
おまえはもう16年生きただろう…?
残りはおまえに代わり消えていった…哀れな心花にくれてもいいじゃないか…。」
紫月さんは馬鹿にするように鼻を鳴らした後、まるで聞き分けのない子供に言い聞かせるかのようにあたしに猫なで声で言った。