そんなことが出来たんだ…。
心花がどうしていろいろなことを知っているのかそれに納得してしまった。
魂だけの存在だという心花にも、人ならざる人狼のような未知の力があるのかな…
『あたしに教えようとしてくれたんだね…。』
そしてあたしのこの身におきようとしていることをいち早く教えてくれてた事実にじぃんとした。
『アレが精一杯だったの。紫月は呪いの為に真神の屋敷から常に近い場所にいたし…。』
言いづらそうな口調は、紫月さんが仲間達の血を求めていたことに対しての罪悪感のようなものを心花が感じているのかも知れないと思ってしまった。
優しい彼女は、自分を甦らせるために紫月さんが牙を剥いたのをとても苦しんでいるはずだよね……。
犠牲になった人狼達にも、きっと…紫月さんにも……。