見上げる黒い瞳と視線が絡んで



「…………っ。」



「…………っ!」



力強い腕があたしの身体に巻きつく……



気づいた時には温かな腕の中に痛いくらいにきつく抱きしめられていて



噛みつくような口づけが、出ない言葉を更に飲み込んだ。








「…祈咲…祈咲……!!

もっとしっかり…顔見せろ……!」



「………っ!!十…夜……っ」



大きな両手でしっかりと顔を包まれて



泣きそうに歪んだ顔であたしを見つめる十夜は



普段の彼からは考えられないほどに疲労の色まで伺えて








自分がどれほどこの人に心配をかけていたのか思い知る……。










「……とぉ…や………っ……十夜ぁ……!」








絞り出すようにその名を呼んで………



ただただ必死にその首にしがみついた。













「「………逢いたかった……!!」」















重なる言葉は重なる心……そのままに―――