可愛がっていた双子を牙で貫いた……




罪のない少女を拐いクスリまで使い錯乱させた……













この手を真っ黒に染め上げて












――――花嫁を手に入れた。











微かに香る甘い花の香……











ほんの一欠片でも……私の《運命の花嫁》が其処にいる。















引き裂かれそうなほどの胸の痛みしか、




与えてくれなくとも……













それでも











私はおまえが愛おしい











《器》は、違えども。

















おまえは私の…花嫁だ。












名も無き君に……




――――名を贈ろう。










「……《心花(シンカ)》。」


















どうすれば、おまえを取り戻せる……?