「「姫君ーーっ!迎えに来てくれたのーーっ!!?」」



「…………!」



二人の家に着くといつものように声を揃えて可愛い双子が尻尾をフリフリやってくる。



可愛らしいそれにあたしは自然と笑顔になった。



「…んんん~?」



「どうしたの?」



あたしの傍にやってくるなり、赤毛の紅ちゃんがクンクンとあたしの手の匂いを嗅ぐ。



「…なんか今日、若様の匂い強くない?」



「………!!?」



きょとんと可愛らしい顔をあたしに向けて、紅ちゃんは言った。



それに青毛の蒼ちゃんも、うんうんと頷いている。



もしかして、もしかして……っ










昨日、だ…抱き合った…から……!?









まさか…



橙伽さんの意味不明な《おめでとう》も



おじいさんが言った《お祝い》も……!!










「…鼻が、いいものね……。」



「「………?…姫君ー??」」













よくわかってない双子を置き去りに……



あたしは一人、恥ずかしさに身を震わせた。