「気づかねぇと思ったか!?

一人で何を考えてるかくらい、わかんだよ!!

俺が…、どれだけおまえを……


…おまえを想ってるか……!!


そんな俺を…誤魔化せると思ってんのか……!!?


それでおまえを…抱けると思ってんのか………!!?」



「………っ!!」










あたしの両腕をきつく…痛いくらいに握りしめ……



十夜は今にも、……泣いてしまいそうだった……。



「……っ、……ふ…ぅ………っ…」



それに、あたしの瞳からは止めようのない涙が溢れだした。



「許さねぇぞ……!!

一人で紫月の所になんか………死んでも行かせるか!!!」



泣き崩れるあたしを抱き締めて…十夜は力強い声で言った。



「………っ、だって………!

あたしが行かなきゃ…

も…萌花……が…っ!」



あたしは十夜にしがみついて大切な親友が囚われているという堪えられない事実にまた涙を溢れさせた。



「鈴木のことはどんな手を使っても俺が助ける……!

だからおまえは行かせねぇ……!!」



「………!!!」