「他ならぬ、紫月のことです。

紫月はあの双子の教育係であり、彼らの……実の伯父ですから……。」



「…………!!?」



「双子の父親が紫月の実の兄になるのです。

真神のしきたりとして、子供達にはそれぞれ教育係を付けることが決まっております。

若様の教育係が私であるように…彼らの教育係は彼らと近しい紫月が選ばれました……。
元々伯父にあたる者であり、穏やかで博識な紫月に二人はよくなついていて……

紫月も……彼らをとても可愛がっておりました。」



「………っ!!!」



橙伽さんの話しに思わず口を手で覆っていた。



――――衝撃を受けた。



そんな近しい相手が変わっていく様を……



あの子達は当事者として見ていたんだから。



それなのに……っ



二人は笑顔でやって来て……!



自分達だって余程辛いだろうのに……。



下手したら…それは全てあたしのせいかもしれないのに……!



あたしを元気づける為に来てくれたんだね……?