「どういうことだ?祈咲が、双子だと……?」



十夜もさすがに驚きを隠せないようだった。



あたしだって、はっきりいって信じられない。



だって…ママの妊婦時代の写真だって、それにママ本人からだってそんなこと聞いたことがないのに……!



「姫君の出生された病院を再度訪ねてみたのです。……出産に立ち合った医師は高齢の為、既に亡くなっておられました。

その為、詳しい通院課程での経過をあまりよく聞き出せずにいたのですが…

残っていたのです。

彼の跡を継いだ息子さんが……積年の資料を全て保管しておいででした。

その膨大な資料全てを真神の手により調べあげた結果……

姫君の資料を見つけ出したのです。」



「………っ!」



橙伽さんの夕焼けのようなオレンジがかった瞳が強い光を放った。














「初期の通院記録に…エコーに映る、もうひとつの胚(胎児)の影らしきものがあった……と。」












「……嘘……。」




それはまさに衝撃的な――事実。