「去年は翔くんにあげたもん。正確には机にいれたんだけど」




私の告白を翔くんは信じられないって顔してみてる。


でも忘れもしない去年の今日、こっそり机に押し込んだ包みを思い出した。
はーとのチョコ…を予定変更して作ったいびつなトリュフ。
だから去年のぶんも込めて今年はハートにした。





「…」

ナニその疑いの目は?

「…まじかよ」
「まじだもん。窓際の後ろから二番目。放課後こっそり入れたもん。」


友達を口実に教室に行って、翔くんの席を確認したからよく覚えてる。








「もいっかい」

「だから去年、窓際の…」










「それ明のだから。」



「うそ!だって、調べたし確認したし、だって」




必死になって訴える私を呆れたように見下ろしたあと大きく溜め息を一つついた。

「なんで間違えるかなぁ」