あたしは
何故か祇園に来ている…






































「しっかし…あんたにそういうツテがあったとは。」



「惚れ直しました?」



「うるさいわよ。大体何で着物なんか着なきゃいけないのよ、暑苦しぃ…」






あたし達は
『櫻屋』に来ている


何でも工藤君の
お兄さん御用達らしい…



工藤君がちょっと店の
人と話したら中に入れてくれた






「男以外の洋服はここでは悪目立ちします。文句は言わないで下さい」


「ハイハイ。にしても賑やかだこと…野球拳なんかしちゃって……」






美帆はふすまの間
から隣の部屋を見た




隣の部屋は翔太君と
監督…市村さん他の共演者もいる








「工藤君…ごめんね、なんか色々」



「構わないですよ。きっと美帆さん言い出したら聞かないし…槌谷さんも話したい事あるんじゃないかと思って…」



話したい事…




「……しっかし神田弟は遊ばないわ。酒飲んでるし、」




「美帆さん…。」