「美帆」
控え室には人が入れ替わり立ち替わり入ってくる
頃合いを見計らい私は 控え室に入った
「…みちる。あんた早く入って来なさいよ」
「うん」
私はドアを閉めた
美帆はドレスを着て、いつも以上に綺麗だった
「綺麗だね」
「聞き飽きたわ…。あんたはもっと気のきいた事を言ってくれると思ってたんだけど…」
苦笑しながら美帆は言った
「だって本当に綺麗なんだもん。」
「はいはい。あんたの旦那は来れないんだっけ、2次会は招待状渡したんだけどね。マネージャーの水野さんに…」
座ればと近くのイスを指した
私は素直に座りながらワンピースの裾をなおした
「2次会の招待状出したんだ…」
「返事は無かったけどね、相変わらず偉そうな男だわ」
皮肉なのに棘はない、ふふっと美帆は笑っていた
「美帆良かったね、工藤君が相手で」
「そうね。」