撮影はなんとか再開し
市村さんはクランクアップした
めぐみさんは ちょっと涙目だった
「…はい。」
「え、市村さん?」
撮影が終わった帰り際
「あげます。結婚祝い代わりです…」
市村さんはもらった花束をわたしに差し出した
「や…そんな、」
「もらって下さい。あなたには色々世話になりました。俺もちょっと真面目に生きていく事を決めれたんで…」
市村さんは少し笑っていた
「市村さん…」
「市村、なにしてんだ」
「神田ぁ。お礼だよお礼ー、」
翔太君は ずかずかと?
市村さんとわたしのとこにきた
「お前が貰った花束だろ。人にあげるな、迷惑極まりない」
「いいだろ。俺が貰ったんだ、どうしようが俺の自由だ。それにどう言い訳しようが男に花束は似合わねぇ」
はい とわたしに花を押し付けた
「お幸せに。お二人さん。神田にゃ、また電話する…」
「わかったよ。じゃあな、早く一条さん慰めにでもいきやがれ」
翔太君の皮肉に笑いながら
市村さんは休憩所を離れていった