「あぁ……何だかつかれるわ。て…!ぬぁんであなたがいるのかしら、一条さん」
「いいじゃない。女の独占欲はみっともないわよ、町谷さん」
あたしの近くに一条…
めぐみさんはいた
美帆には仲直りしたと話した…
「あぁ友達がいないのね」
「なによ、あたしにだっているわよ。友達くらい」
「はいはいはい」
美帆は 適当にあしらって荷物を部屋に運んだ
「おばさんみたい」
「い…めぐみさんは部屋は」
「平気。荷物はすぐ運んだから、早く片付けて来たから大丈夫」
美帆が荷物を運んでいるのを見ながら言った
「結構広いのね。いいホテルで良かったわ、プールもあるしね…」
「そうだね…。あ、翔太君」
開けっ放しの入口に彼の顔が見えた
「みちるさん。あぁ一条さんいたのか」
「…何か用事?」
「あぁ――…用事つっうか、報告ていうか…その……」
珍しく歯切れが悪かった。
「あぁ~いたいた。翔兄ぃ!見っけ…」
ぎゅっと女の子が腕に抱きついてきた
「…いとこの神田爽…。親父の弟の娘さんで…偶然近くに来ていたらしくて、……」