「さっき知り合ったっ、香世ちゃんだよ」
ねっ?と電灯に照らされて光る茶色の瞳を私に向けた。
「う、うん…」
小さくそう頷くと晴さんは「そっか」と呟いた。
「俺、青柳晴。よろしく」
片手を私へと伸ばし、笑う晴さん。
意外といい人で良かった…と安心して私も笑ってその手を握った。
あ、大きい…。
握られたとき、ふとそう思ったけど思った瞬間、なんか変態っぽいなと感じ直ぐ様頭から消した。
「尚、どうした~?」
未玖くんがそう訪ねると尚ととばれる男の人は、眉を寄せ目を細めて私を見てすぐに目を逸して言った。
「保健室行くわ、朝から女に絡まれて結構きてるから」
「んー分かった、僕先生にいっとくよ」
そう言った未玖くんに「さんきゅー」というと尚さんは教室を出て行った。