それから、お腹の子どもはすくすくと育った。性別は、生まれてくるまで楽しみにとっておくことにする。美紗はしきりに妹がいいと連呼していたけど。

産婦人科に通院するようになり、友達ができた。連絡先を交換するまでにはいかなかったが、病院で顔を合わせる度にお互いの事を語り合ったり、彼女は初めての子どもだったので出産経験者としての話もしてあげた。三人目を産む母親と一人目を産む母親。年齢はとても離れていたが不思議と気にせず仲良くなれたものだ。

子どもが成長していき、出産予定の日も近づいて来た。どうやら、彼女のお腹に宿っているのは女の子らしい。今自分に宿る子も女の子なら、きっと仲良くなれるに違いない。そう思っていた。