沈黙を破ったのは彼女だった。
「あ、あの!名前、教えてくれる…?」
「ああ…山下健、〇〇高校の2年!」
俺は明るく答える。すると彼女の表情は驚きの様子に変わった。
「愛音、〇〇高校の1年だよ!まだ一回も登校できてないけど…」
…高1?!
「ごめん、中学生かと思ってた…」
「あはは、仕方ないよ!病気のせいで他の人より成長遅いから…」
ここで彼女の口が止まった。
「ごめん、病気とか、暗くなっちゃうよね…」
彼女は謝る。今しかないと、俺は恐る恐る聞いた。
「…何の病気なの?」
沈黙が流れた後、彼女は覚悟を決めたように口を開いた。