「・・・1回も
 好きって言って
 くれないよね・・・?」



「そ、それは・・・」


「どうして?あたしのこと
 本当は好きじゃないでしょ?」


このとき”好き”と
言えなかったのは、なぜだろう。


正直になれなかったのは、
どうしてだろう・・・。



「もういいもん!」


舞は座っていたベンチから
立ち上がり、走ろうとする。


「ちょっと待てよ!!」


俺は思いっきり手を引く。