*――――side 砂瑛――* 大切な事とは、一体何だろうか。 私がどこかで手に入れたものは、どこに落としたんだろう。 そして、私が落としたものは他の誰かが手に入れたのだろうか…。 「それでねぇ――…」 今日も、内藤くんのまわりには友達がたくさんいた。 邪魔にならないように、席を離れようとした時。 「あ、ごめん」 男子とぶつかった。 その男子は、内藤くんと一番仲が良い拓也くんだった。