「ああ。・・・・・・もしかして、お前、"力"使ったの?」



少しずつクリアになっていく、意識と映像。


あれ?私、今、由紀に支えられてるんだ?

てか、何で由紀がここにいるの?




「由紀ぃ・・・アンタ、部活は?」



「・・・・・・ったく、意識飛びそうな状態でその質問かよ。相変わらずだな」




いつもの仏頂ヅラが、さらに不機嫌だ。


「で、俺、質問してたんだけど」



こ、こわっ・・・怒ってる?怒ってるよね、このヒト・・・




「あ、うん、あの、子猫がね、ちょっと道路に飛び出しまして・・・」