麗香、声高すぎ…。耳がマジでやばくなりそうだったんだけど。

ギッと元凶を睨むと、何その顔、とでも言うかのように一瞬間の抜けた顔をした。

そしてすぐに目を大きく開いて、


「彩乃知ってたの!?京に彼女がいた事!しかも学校サボって……やばい!」


やばいってそんな使い方だっけ。てかさ、


「彼女かどうか分かんないじゃん。ただ仲良さげに歩いてただけじゃないの?だって私、京から何も聞いてない」


私がため息混じりに麗香に告げると、教室が静かな事に気がついた。


同時に京に一番詳しい幼なじみなら何か知ってると思って、誰かが私に聞くのを待っていたのだと気づく。


「いや…彩乃、あのさ」