クラス全体が菅井先生の発言の意味が分からずに頭にハテナの文字を浮かべる。
出席簿に何やら書き込み、菅井先生は端正な顔をニヤリと歪ませ、爆弾を放った。
「俺、朝に高宮が制服着て美人なオネイサンと仲良さげに歩いてるの見たんだよ。学校サボって色気付きやがってよぉ」
羨ましいねぇ全く。――先生は自分が放った言葉に、生徒全員が凍りついた事に1ミクロンも気づいておらず、黒板に文字を書き始めた。
しかも鼻歌混じりで。
時が止まったようなクラスから、またざわめきが戻ったのは、社会の授業が終わってからだった。
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