サンドイッチを口に運ぼうとすると、昼休み終了のチャイムが鳴り、空き教室で食べていたクラスメートたちが続々と戻ってきた。


「彩乃どんま~い。昼休み終わりだよ」

「分かってるよっ。麗香いちいちムカつく」


にしし、と笑って麗香は自分の席へと戻っていった。

私も仕方なく食べ掛けのサンドイッチを弁当の中に押し込む。

昼休みくらいゆっくり過ごしたいのに。全部京のせいだと思う。


「あー京いないとつまんねぇ」


突如、教室のどこからかそんな声が聞こえてきた。

チラリと声のした方に目を向けると、京といつも一緒にいる橋谷が机に突っ伏しながら唸っているのが目に入った。