「あっ!そうだ。この間、あのアクションの映画見たいって言ってたでしょ?割引券もらったの!今度一緒にどう?」




アクションの映画………?

見たいなんて知らなかったんだけど。



それよりこの坂井、彼女の前で誘う度胸がすごい。



「恭平。私、そろそろ帰る。どうぞごゆっくり。」



ここまで来るとさすがにキレます、永谷柚。



これで本当に“ゆっくり”されたらたまったもんじゃないけどね。




「ユズっ。

あの坂井さん、失礼します。」




ビックリした顔のキョーさん。


そんなに怖かったか、私の顔は。