「今日って何日だっけ…?」



今日の日付をたどって、頭の中で計算してみる。


やっぱり……




「お待たせーっ」



嫌な予感が頭をよぎったとき、タイミングよく戻ってきた茉奈。



「どうかした?」



立ち尽くす私を見て、不思議そうに顔を覗き込んできたけど…



「ううん。何でもない。
お水、もらうね?」



一瞬だけ浮かんだ考えを振り払って、私は茉奈に笑顔を向けた。



「どうぞー。あ、それ飲んだら、先にお風呂入っちゃってね。」


「え?私は後でいいよ。茉奈が先に…」



泊めてもらうのに、それは申し訳ない。

遠慮しようとしたのに…



「いいの。いいの。
私、今日は“2日目”だから。あとのほうが助かる。」


そう言って、茉奈は着替えを取りに部屋へと消えていった。






……まさか、ね。







お言葉に甘えて、先にお風呂を借りよう。


それで、今日はゆっくり眠ろう。



そして、明日は――



逃げてばかりじゃいけない。

ちゃんと向き合おう。


今の私にできることをちゃんと考えて。




前に、進むんだ―――