「…へっ?」



超現実的なみさきの一言。



「ホラ。滴れてるし…」



ポタポタと。
滴れている水滴を拭ってから。

手を伸ばして、俺の髪に触れて…



「ちゃんと乾かさなくちゃダメじゃない。この前も言ったでしょ?」



そのまま。
振り返って俺を見た。

至近距離で。
自然と上目遣いになるわけで…



「ちょっ…だから、冷たいんだって…んっ」



思わず、その唇に触れてしまった。



「や…航く…」



1度触れたらとまらない。



「…んっ。」



みさきの身体を自分のほうへ向け直して。

気づけば、息もままならないくらいキスを繰り返している自分がいた。


みさきもそれに応えてくれちゃうもんだから…



「……っ。」



だんだんエスカレートして、手も唇も下がって…



「……ダメだってば。」



行こうとしたところで、みさきのストップがかかった。



「まずは髪。乾かしてからにしよう?」