「それじゃぁ、席は...。
 あ、滝沢の隣な。」



みんなの視線が
こっちに集まった。


『なんか可哀想』

『絶対辛い思いするよ』


心の声が聞こえてくる。


頭が痛くなるほど。



転校生が席に着いた。


「よろしく」


本当は言いたくないけど
仕方なく、顔を向け


あいさつしようとした。




でもあたしは
口から声が出なかった。