「...なんで殺したの?」


新島は近くにあった石を
川に向かって投げた。


「...虐待で」


「...え?」


「母さん、親父に虐待されてて。


 それがもう限界に達したとき

 腹を一突き」


「...うそ...」


そのとき。


彼の心が微かに見えた。


真っ暗な心の奥に



小さく差し込む光が見えた。


彼は何かを望んでる。


そう感じた。