「あたしは特別なの。
 先生に分け言って
 鍵、借りてるし」


「へぇ。そうなんだ」


転校生はあたしから離れて
フェンスの方へと歩いていく。


あたしもガラクタの影から出て
転校生の後ろを歩く。



いきなり足が止まり
あたしの方を向いた。



「なぁ、あんたって
 なんで皆から避けてるの?」


「...いきなりだな」


「なんでだよ」

表情が変わり
あたしの目をずっと見てくる。


普通だったら
とっさに逸らすのに


逸らすことが

出来なかった。