「女の子の手を引いて走ってあげるなんて、優しいですねぇ」 アタシの真後ろから聞こえる。倒れてるから周りの状況はあまりわからないけど、多分、取り囲まれてる。 目の前にあるのは、険しい翔太の顔。 グイッ いきなり、アタシの身体が宙に浮いた。