そん時、


あたしの肩をがしっと掴まれた。



あたしは掴まれて思わず足を止めた。




『可愛いなぁ―!』




肩を掴んでいる男はあたしの顔を見て声を上げた。



あたしの手はぶるぶる震える。



怖いっぃぃぃぃ…!





『もしかして、あの噂の子だったりして?』




知らない彼があたしに耳を囁いてきた。


あたしはなんだか耳が赤くなる。


彼はのりのりであたしに調子よく言ってくる。




でも、あたしは怖くてどんどん怖がるばかり。




イヤっ…!