そんなのおかしいはず。
なのに…今になって、どうしてこんな感覚が?
わかんない。わかんないよ―っ!
『姫乃がまさかあの先輩に…』
舞があたしのとこでありえないという目つきで腹を抑えた時。
誰かがあたしの前に現れた。
『あると思うけど?』
そして、良く分からない発言をあたしに言う。
あたしの目の前に現れた人は、あたしの隣の席の人幸樹(コウキ)君があたしに言った。
あたしは幸樹君の言葉に目を丸くする。
だって…。
無い筈だよっ―!
『佐倉さん、俺はみてて恋してると思うけどな』
ぇえっっ?
あたしは幸樹君の言葉になんだか納得している自分がいる。
なのに、あたしは…
「無いよっ!」
机をバンッと叩いて幸樹君に睨む目であたしは言った。
でも、
本当に恋してるとは思えなかったんだ。
幸樹君は”なんで?”という目であたしを見る。