「…先輩っ!」



あたしは涙を制服の袖で拭いて先輩の目の前ですっと立った。




もう、バクバクしていて信じられないほど早い。





そんなあたしも付き合ったら夢がちゃんとあるんだ。あたしは先輩と本当にしてほしかったこと。




それは―





「先輩、キスしてっ?」




そう。キスすることなんだ。