翌日。
いつも通りお姉ちゃんと一緒に登校した。
お姉ちゃんはあのことも忘れたか今日はご機嫌な様子で。
『なんか、いいかもっ』
爽やかな笑顔…のはずが今日は可笑しい。
普段違って今日の登校は大爆笑していて、さらに有り得ない行動になってる。
なんかあったに違いない。
そんなこと確信しながらもあたしはお姉ちゃんと別れ、教室に向かう。
あの教室に行く途中
『キャ―っ!!』
自分の教室から黄色い歓声が聞こえた。
なんなの…?
急に騒いで何かあったのかな?
黄色い歓声に疑問に持ちながら自分の教室に早足で行く。
ガラッと教室のドアを開く途端、同時に誰かの声が聞こえた。
『ここに、佐倉姫乃さんって居るかな?』
「…はい…?!」
誰かがアタシを呼んでいたので何も知らずその声に振り向く。
スラッとした体型…
そして輪郭や目で
あたしは彼を見て目が熱くなった。
え…、どうして?!
目の中に映っている…のは
昨日は見ていた怖くて鋭くあたしの目を捉えるあの眼差し。
―黒木先輩だった。
今、黒木雄大先輩が前のドアに寄りかかりながら女の子にいいかけたところだった。