そのとき、誰かが、屋上のドアを開けて、ニコッとした顔で、あたし達に言ってきた。 『それ、美紗季っていう女だよ』 その声は、有紀先輩だった。 …美紗季? ってことは、黒木先輩は、美紗季という女となんかあったってことなの? 「ってことは…」 『美紗季という女だよ!』 あたしは、口にして美菜ちゃんを見ると、美菜ちゃんは分かったように、声を上げた。 まさか…本当に?