お姉ちゃんは続けて話し出す。


『あたし、


実際に黒木くんと付き合う関係なんてないよ?


けど…黒木くんは、年上の全員告白したらしいけど全部断ったみたいだし。』


「…え?!」


唐突の言葉に変な声になる。


と、年上全員告白…断った?!

まさか、これって?!



お姉ちゃんは「完璧」という言葉から、「悪魔」に変わる。


いつもと違う、違和感。


企んでいるような危うい顔があたしの体を寒くさせる。


『可能性は、年下だよね?』


「…え?!?!」


お姉ちゃぁあああんっ!


何出だすの―!!


唐突の言葉に心がぎくっと音を立てた。



お姉ちゃんは口元を上げてニヤニヤしている顔をし続けながら、あたしのところへ来る。


『本当かはあたしの予想だけどね?』


そして、ひそかに耳に囁いて玄関を出た。


"可能性は、年下だよね?"


まさか…


そんな事、有り得ないよね?


お姉ちゃんの言葉を「有り得ない」と言い聞かせながら部屋に入った。