そして、彼女は、俺を見て近づいてきた。俺はなんだか彼女を放してしまったようで




―怖くて仕方が無い。




どうせ、俺なんか…何もならない…。




俺なんかっ!!



俺は、美紗季が好きで、いたが。どうせ、俺なんかならないと思った。




「美紗季」


彼女の名前を呼ぶ。彼女は、俺を見る。俺は、彼女を優しい目で見る。



もう、叶えられないー。


きっと、"好き"なんて、叶わない。