「すまん。光に掴まってさ。」

普段はおもしろい奴だが、
藤波を怒らせると後が怖い。

「もぉー!愛が可哀想じゃん!」
「奈穂、落ち着いて。」

愛が藤波をなだめる。久しぶりの愛はやっぱり可愛くて声を聞くだけでキュンとする。

「高橋くん汗かいてるよ。走ってきてくれたんだ?」

「おう。待たせてわりぃ。」

首を傾げて俺を見上げる愛に謝ると最高の笑顔が返ってくる。
「いいよ。高橋くんも部活でしょ?早く食べよ。」

「じゃあ、邪魔者は消えるか。ふたりの時間を楽しんで。」

帰宅部の藤波はニヤリと笑って帰って行った。