「どうしたの?」
麻衣はちっちゃくてかわいい。
金髪の髪はポニーテールにしてて、元気な感じがにじみ出てる。
「あたし実は好きな人できたんだぁ」
「え...誰?」
「誰にも言わないでね?王子」
一瞬麻衣の動きが停止した。





「それほんと?王子って学校のみんなが狙ってるよ?」
「そうだけど...あたしは王子の見た目を好きになったわけじゃないから」
「本気なんだ?」
「うん」
「わかった。また話聞くね♪」
急ぎ足で教室を出て行った麻衣。
次の休み時間には広まってるだろう♪





授業中。
「遅刻しました」
超のんびり登校してきた王子。
「王子、おはようございます」
「おはよう。」
桃花さんに優しい笑顔を向ける王子。
眼の下にクマができてる。
昨日も遅くまで仕事してたのかな。





「王子御疲れのようですか大丈夫ですか?昨日はお仕事を任せてしまってすいません」
王子の前では桃花さんってこんな感じなんだ。
女は怖いよね。
「大丈夫。今日あの残りお願いね。」
「わかりました」
王子ってほんとしっかりしてる。
桃花さんにも大人の対応で...
きっと桃花さんを傷つけないようにしてる。





ほんとの性格で過ごせなくて...
無理して笑って、会社背負って...
しんどいはずなのに...人の気持ちを思いやるなんて。
ほんとに大人で、しっかりしてる。