誰かかあたしの腕をぐっと引っ張った


「はぁっ…ごめんなさ………」

「理沙?」

「翔太………っ」



全く気づかなかったけど、
ぶつかった相手は翔太


「ごめんなさ………ぃ」

必死に声を絞り出して翔太に謝る

翔太にだけはばれちゃだめ

千恵さんもきっと不安になるし…

翔太もすごく心配する…。




ズキンッ…と痛みが走って

ふらっと重心がぶれた



だめっ、倒れる…

ぎゅっと目をつぶった。















「ぇ?」




あたしの体は再び翔太によって支えられていた



「理沙、ちょっと」


手を引かれて早歩きになる

もう少しゆっくり…

もう体が…限界だよ…