原千夏(はら ちなつ)、15歳。
夢いっぱいの高校1年生。
行きたかった高校に合格したあとは、毎日綺麗に整えた制服に身を包み、高校生活を楽しんでいた。
今日もいつものように一日を過ごし、お気に入りの曲を聴きながら学校から帰っていた。
だが──…
「あのー…」
不気味な薄暗さを帯びているどこかの倉庫。千夏はその倉庫の奥の部屋に、鎖で柱と繋がれた状態で座っていた。
「あの、すいません…」
そして、外の様子を伺いながら千夏を見張る20代ぐらいの男。
千夏は彼に聞きたい事があって、もう一度呼び掛けた。
「あの、すいません!」
「うるせえ!!」
男は振り返りざまに怒鳴る。
だが千夏がそれに臆する事はなく、むしろ、自分の呼び掛けにやっと答えてくれたのが嬉しくて笑みを浮かべた。
「あの、トイレ行かせてもらえませんか?っていうか、ここトイレってあります?」
「ああ!?んなこと知るか!!」
誰かに見つかるのが怖いのか、それともやたらと元気な千夏に対しいらついているのか、男は乱暴な言葉で返す。
「じゃあ、トイレ探してきていいですか?」
「何言ってんだ、ダメに決まってんだろ!!」
「でもぉ…私小便したいです…」
「女が小便とか言うんじゃねえ!!」
恥じらいひとつ見せない千夏に、男は思わずつっこんでしまった。
それがまたもや千夏を喜ばせた。
「犯人さんって…いいツッコミしますね!私もっとボケていいですか!?そしたらもっとつっこんでくださいますか!?」
「誰がつっこむかよ!!っていうか、俺の名前は遥だ!!変な呼び方すんじゃねえ!!」
「きゃあー!またつっこんでくれたー♪」
千夏が楽しそうにはしゃぐ。
「静かにしてろ!!」と怒鳴っても、千夏はにこにこと笑っていた。
夢いっぱいの高校1年生。
行きたかった高校に合格したあとは、毎日綺麗に整えた制服に身を包み、高校生活を楽しんでいた。
今日もいつものように一日を過ごし、お気に入りの曲を聴きながら学校から帰っていた。
だが──…
「あのー…」
不気味な薄暗さを帯びているどこかの倉庫。千夏はその倉庫の奥の部屋に、鎖で柱と繋がれた状態で座っていた。
「あの、すいません…」
そして、外の様子を伺いながら千夏を見張る20代ぐらいの男。
千夏は彼に聞きたい事があって、もう一度呼び掛けた。
「あの、すいません!」
「うるせえ!!」
男は振り返りざまに怒鳴る。
だが千夏がそれに臆する事はなく、むしろ、自分の呼び掛けにやっと答えてくれたのが嬉しくて笑みを浮かべた。
「あの、トイレ行かせてもらえませんか?っていうか、ここトイレってあります?」
「ああ!?んなこと知るか!!」
誰かに見つかるのが怖いのか、それともやたらと元気な千夏に対しいらついているのか、男は乱暴な言葉で返す。
「じゃあ、トイレ探してきていいですか?」
「何言ってんだ、ダメに決まってんだろ!!」
「でもぉ…私小便したいです…」
「女が小便とか言うんじゃねえ!!」
恥じらいひとつ見せない千夏に、男は思わずつっこんでしまった。
それがまたもや千夏を喜ばせた。
「犯人さんって…いいツッコミしますね!私もっとボケていいですか!?そしたらもっとつっこんでくださいますか!?」
「誰がつっこむかよ!!っていうか、俺の名前は遥だ!!変な呼び方すんじゃねえ!!」
「きゃあー!またつっこんでくれたー♪」
千夏が楽しそうにはしゃぐ。
「静かにしてろ!!」と怒鳴っても、千夏はにこにこと笑っていた。