「島岡でございます。」
「はーい」
私は部屋の扉を開ける。
「大河原様…この度は大変申し訳ございませんでした。大河原様と沢野様のお部屋は1部屋ずつご用意出来れば良かったのですが…。あいにく1部屋しか空いてなくて…」
「いいえ、大丈夫ですよ。この部屋を1人でなんて…勿体無いくらいです。」
私は、そう言って、微笑んだ。
「そうでございますか。こちら衝立〔ツイタテ〕でございます。どうぞお使い下さい。」
島岡さんから南国風の衝立が渡された。
「わざわざありがとうございます。使わさせて頂きますね。…あの…星斗君は…?」
私は島岡さんに訊ねる。