子どもとのコミュニケーションが苦手な金田さんは、どうしたらいいのか戸惑っている。
金田さんは、この状況に耐えきれず、また煙草に火をつけた。
「どうしたの?」
私はそっと星斗君に訊ねる。
「…探偵さんに会う事は…なおちゃんとアイツには内緒なんだ…。だから…あんまり…人目のつく所を歩きたくないんだ。」
相変わらず、下を向きっぱなしの星斗君…。
そっと星斗君の顔を覗くと、星斗君は寂しい目をしていた―――
「星斗君?秘密って辛くない?」
「…え?」
星斗君は顔を上げて私を見た・・・
「秘密って守り通さなきゃいけないでしょ?だから苦しくなるんだよ…。本当の事を話せばいいんじゃない?」
私の言葉に星斗君は大きく反応した。