目が合った私達。
まるで時が止まったかのように
言葉も出ず、固まったように動けない。
それくらいに、緊張が押し寄せていた。
「わ…私、今日からこちらの事務所でお世話になる大河原ですけど……」
なんとか、自分の名前を言う事が出来た。
「あなたが大河原さん!?」
「あ、そうですけど………」
関西風の20代前半に見える男の人
背は高く、キレイな顔立ちで。
切れ長の目に、スっと通った鼻筋
薄い唇。
見た目とは違って、
関西風の口調と大きな動き。
彼はガタンと立ち上がると
「早速なんやけど…これ………」
そう言いながら
1通の封筒を私に差し出す。
封筒から手紙を取りだし、そっと開く。