敬太の言葉で、
騒ついていた大広間は
一瞬にして静まり返り。


凍りついた。




「敬太は…星斗君を…」

「星斗は俺のたった1人の…たった1人の…家族なんだ。一緒にいたっていいだろ?」

私の言葉は敬太によって遮られる。

敬太は、下を向き薄笑いを浮かべていた…


大広間にいる人の視線は敬太に冷たく集まっていて…


「敬太君…星斗を…返して…」

奈央子さんは、椅子に座り…テーブルの上で拳を震わせながら言った…。
消えそうな小さな声で。