「…でも…」


“もぅ、ダメだ…
敬太の事、守れない。

もぅ、この立場も…
辛いから…
いっそのこと━━━”



私は、隣にいる敬太の腕を掴む。下を向いたまま…敬太に言った━━━

「ねぇ、敬太?全部…話してほしいの。星斗君の事。敬太の…弟なんでしょ?」

暴かれるんじゃなくて…
敬太から話してほしい。
敬太から本当の真実を、聞きたい━━━…



「………そうだけど?」

敬太の低い声が大広間に響いた。