「電話が来たんだ……」





金田さんの話を整理すると・・・

4月1日の早朝。
静まりかえった事務所。
金田さん以外誰もいない。

プルルルル…
金田さんの携帯の着信音が響く。


「はぃ。金田探偵事務所…」


「探偵さんですか?俺の家族を探してほしいんだけど。」

その子どもは、妙に大人びてた。


「僕、名前は?」



「…子ども扱いすんなよな!!!!」


「・・・・(面倒なガキだなぁ…」

・・・

「ごめんね、オジサンこのお仕事を遊びでやってるわけじゃないんだ。子どもの依頼は・・・」



「星斗。秋葉 星斗。8才!!俺のたった1人の家族を探してほしいんだ。オジサン、蒼島って知ってる?」



「…ああ、今から行く所だよ。」


「オジサン!!それ本当!!??なら話は早いよ!!明日の夕方、待ってるから!!俺の話聞いて?展望台前で待っるから…」


「ちょっ…、待っ…」


ガチャ・・・


そして、電話は切れた。




この日、金田さんは困っていた。

どうしてか…?
それは、昨日の夜にさかのぼる―――