キキーッ!キー!

人気のない道に、
車のブレーキ音が響く。


「!ブレーキはもっと優しく踏むんだ!もっと真っ直ぐ走れ!こんな運転じゃ…逮捕するぞ!!!」

鬼下刑事の声は車の車内で響いていた。


「無理無理無理!助けて〜」

ついでに私の声も。


大河原 彩紗
ペーパードライバー歴…
2年。

2年ぶりの運転になります。

鬼下刑事が腕を負傷してしまったので、私が病院まで運転する。

「そっちはブレーキじゃない!アクセル!バカか!」


鬼下刑事に怒られながらも何とか、病院に到着した。

***



鬼下刑事は検査の結果、右腕上腕部の打撲だった。


大きな怪我じゃなくて、ホッとした。


鬼下刑事は、嫌な事言うけど、本当はすごく温かい人だったんだ━━━