鬼下刑事は深くため息をついた。
「溝は深まるばかりだな…」
独り言のようにポツリと言い、鬼下刑事は部屋を出ていってしまう━━━
私は窓の外を見た…
敬太の事を想うと涙が止めどなく溢れてくるよ…
風で舞っている桜を見て、思った━━━
“敬太、あなたはどんな思いで今まで生きてきましたか?
あの時…助けてあげられなくてごめんね。
私はただ…綺麗事を並べているだけで。…教師失格でした。
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『大河原センセ?綺麗事ばっか並べたって…本当の先生にはなれねぇよ。』
3年前の敬太の言葉と表情。
今でも、忘れない━━━。
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ガチャ…
部屋のドアが開く━━━