「は…8才の子ども?」


私と敬太は声を合わせて驚いた。


8才の子どもって・・・



「金田所長…
8才の子どもの…依頼…
引き受けちゃった…んですか?」



「まだ、引き受けたわけじゃない

今日の夕方、依頼人に会って
話を聞くんだけど…
生憎、僕は子どもが苦手でね。」




「わざわざ、蒼島に来たん?
東京でも話聞けると思うけどな。」

と敬太が疑問を投げ掛ける。



「それがよく分からないんだよ。
とにかくこの蒼島に来てほしいって。」


金田さんも8才の子どもの依頼に
困惑しているみだいで。

金田さんは話を続ける。



「僕ね、
このペンションのオーナーの
島岡さんと古くからの友人で…。

これも何かの運命なのかな?
丁度、島岡さんと会おうって
話になってた所なんだよ。

島岡さんはペンションを
経営してらっしゃるから、
島岡さんと会う時はいつもこの蒼島なんだよ。」


島岡さんと会うために
蒼島に行く予定だった金田所長。

蒼島滞在日と蒼島に来てほしい
と言う依頼が重なった。



これは偶然?

それとも────



考えすぎ、か。




*****




カランカラン・・・


「戻りました―――」



玄関の方から声が聞こえてきた。